「レオナルド もうひとつの大壁画プロジェクト」
東京造形大学 Zokei da Vinci Project
明日(7/24)学内レクチャー
今回のレクチャーでは、2015年から翌年にかけて全国3会場を巡回した展覧会「レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展」を担当した東京富士美術館の鴨木年泰学芸係長をお招きして、同展の中心となった絵画作品《タヴォラ・ドーリア》(ドーリア家の板絵)のことや、展覧会の開催や運営の裏側についてお話しいただきます。それを出発点として、レオナルドの芸術や思想について考えてゆきます。
《最後の晩餐》の完成によって名声を博した後の1503年、レオナルドにフィレンツェ共和国政府からパラッツォ・ヴェッキオ大評議会広間への壁画制作が依頼されます。主題はフィレンツェ軍がミラノ軍を撃破した「アンギアーリの戦い」。ほぼ同時に、ミケランジェロにもフィレンツェ軍とピサ軍の戦闘である「カッシーナの戦い」を主題とする、同じ広間での壁画制作が依頼されており、2人の巨匠による「世紀の対決」がここで実現するはずでした。しかしながら、結果的には、両巨匠とも完成には至らず、レオナルドの構想は彼の描き残した一群のスケッチや模写作品などによってその片鱗をうかがうことができるのみとなっています。
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